2021年8月29日(日曜)をもって、池袋マルイが閉店となりました。
オープンしてから、じつに44年。池袋西口の名物となっていたマルイがなくなってしまうのは悲しいところです。
閉店時の様子
お店に一部エリアに、メッセージエリアが開設されていました。
ものすごい数の付箋です。みなさん綺麗に貼っていくところが、じつに日本人で良いですね。
マルイの思い出話
昔はすごい客足だった
平成真っ只中の頃、服といえばマルイという感じで、よく混雑していたのを覚えています。
ただ、その頃は店員さんの勧誘営業にも力が入っている時代で、あんまりお客さんがいない時に行くと執拗な声掛けが煩わしかったのですが、セールの時に行けばお客さんが殺到していたので、店員さんに絡まれず、のびのび商品を見られるなんて自分流の買い物方法を見つけていたくらいです。
学生時代、なけなしのお金で、ちょっとカッコいい服を買いにドキドキしながら買い物に行ったのも、今では懐かしい思い出です。
ちなみに、いつからか店員さんが声をかけてくるという営業スタイルは時代遅れになって、マルイでも辞めていたようです。
しかし、その後、色んな店が色んなところにできてくると、デパートしかり、マルイの客足も随分と減ったように思います。
だんだんと着実に過疎っていった
時代が流れて、平成の後半~令和初期になると、マルイの服売り場も縮小していたし、たまにふらっと立ち寄ってみると、お客さんの数も随分と減っていたように感じます。
途中からは生活雑貨やアニメフロアーなどのテコ入れもありましたが、昔の客足を取り戻すほどには至っていなかったと思います。
閉店検討時の売上では、全盛期ピーク時の2割程度にまで落ち込んでいたそうです。また、建物自体が古くなっていたこともあって、コロナ以前から閉店は検討されていたそうです。
2020年10月に閉店が発表される
閉店が決まった主な理由をまとめると、こんな感じだと思います。
・近隣商業施設との競争による売上低下
・建物の老朽化
・時代とのアンマッチ
そもそもマルイに限らず、デパート業界自体が、最近の時代に合っていない傾向にあります。とくに、コロナでECショッピングの需要が爆発的に伸びてから、買い物の舞台はネットにも移っています。こうなってくると、高い維持費のかかるデパートの店を構えることは、なかなかの悩ましい金喰い負債ともなってきます。
アフターコロナになれば、また店舗を持っているほうが強くなる可能性もありますが、ひとまず池袋マルイにおいては、2021年が節目であったようです。
デパートは閉店でもマルイはまだまだ元気な理由
じつは、お店が閉店になっても、マルイという会社自体は、そんなにダメージがあるわけではありません。
というのも、じつはマルイって金融業のほうがメインで、デパートなどの卸売業は、事業内容のシェアで見れば、そんなに大きくないからです。
エポスカードだったり、ファイナンスだったり、そっちのほうで黒字は維持できているので、また将来的にデパートの価値が見込めそうになったら、池袋マルイは無理でも、またどこかに出店してくれるのかもしれません。
個人的に最も残念なのはケーキ屋の閉店
マルイの一階に入っていた、パティスリー・アラカンパーニュは、お気に入りのケーキ店だったので、閉店になったのが本当に悲しいです。
サクサク食感で濃厚な甘みがウリのタルトは本当に絶品で、たまの贅沢をしたい時にお茶をしたり、テイクアウトしていたのですが、今のところ閉店にしかなっていないので、とても残念です。
こちらの店はいつも客足が途絶えずにぎわっていたので、どこかで復活してくれないかなと、ひっそり期待しています。